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2011年11月13日 (日) | Edit |
本日は、北摂のろう協、手話通訳問題研究会、
手話サークルの3団体交流合宿がありました。

私が参加した分科会は、
「情報保障、通訳保障」です。

以前、紹介した
「手話言語法」「情報・コミュニケーション法」の
制定に向けて、私たちが出来ることを話し合いました。
http://masaone.blog129.fc2.com/blog-entry-168.html


医療フォーラムとは違い薬剤師としての「守秘義務」に
縛られない立場での参加なので発言しやすいな~
と思いつつ…の参加でした。

この分科会に参加したろう者が必要と考えている手話通訳は、
主に次の4つでした。

・労働
・教育(卒後教育、趣味も含みます)
・医療(緊急時、入院時も含む)
・事故(交通事故など 裁判も含む)

そして、通訳を断られた理由を分析すると、
次の2つが多いということでした。
・主催団体に予算がない
・内容の専門性が高い(医学など)


・主催団体に予算がない
→この問題は、主催団体、市町村レベルで通訳費を全額負担する
 のではなく、国(社会)が負担するようになれば良い という案が出ました

・専門性が高い
→「医療担当通訳」などのカリキュラムを作って養成したら良いという意見や
 法制定後、会社や病院、大学などが手話通訳者を採用し、
 その中で養成したら良いという意見がありました。
 また、手話通訳でカバーできない部分は文字による情報保障で補うことも
 考えたらよいという意見もありました。

ここまでがこの分科会のまとめです。
(内容は後日発行される正式な報告書でご確認ください)

これを私が全体会で報告し「とてもよかった」と
言って下さったのは有難いのですが、
あまりに褒められ過ぎて、分科会の時間内に話し合いたかったけど
話せなかったことを書きたいと思っています。


------(私の意見です)

この法律の制定、その後の取り組みにあたって大事な視点があります。
それは「一般ろう者」と「エンパワーメントを得る機会がなかったろう者」に
分けて考えることです。


私のようなろう者はこの法律が制定されたら、
情報・コミュニケーション保障を求め、今まで以上に権利が得られるでしょう。

しかし、ろう者の中にはこんな人もいます。
・手話通訳派遣制度があることを知らない
・情報を得る権利があるということを今でも知らない
・自分に責任を持つことを今でも知らない

ろう学校で手話が禁止されていた時代も長く、
社会はこのようなろう者も数多く生み出しました。

私は愛媛県宇和島市でそう言った方々に出会い、
ろう者の中でも格差が激しいことを感じました。

素晴らしい法律と制度が出来ても、これらのろう者は
自ら申告しようと思いません。

現在の日本の制度は「自己申告型」であり、
申告したものだけが利用できるような仕組みになっています。

ですから、それらのろう者が「情報保障・コミュニケーション保障」
を得られるようにするためにはどうしたらよいか?
その視点も考える必要があると思っています。

役所の担当者が、全てのろう者の家へ訪問して
「周知徹底」する方法等考えなければならないと思っています。
(手話が出来ない場合は、手話通訳者同行)

それから、ろう者によるろう者の手話通訳も必要と考えています。
私たちが一般に「手話」と言われているものとは違う、
その人独自の言語としての手話を使っている人もいます。

それをろう者が読み取り、それを普通の手話で手話通訳者に伝え、
手話通訳者が音声に変えるという方法。またその逆も必要です。

他にも考えなければならないことはたくさんあります。
(「守秘義務」って邪魔と思うこともあります。
 職業上で知りえた内容で、自分で社会に訴える力のないろう者の
 代わりに私が代弁したいと思うものがあるのですが、そう出来なかったり
 など…)

このようにろう者の世界は、限りなく深く、
まだまだ社会に伝わっていない部分もあります。

このまま歴史から消滅させてはならない。
親の代からろう者であり、薬剤師として高齢ろう者と
接する機会が多い私が感じていることなのです。

社会が生み出した「重い障害者」へ
社会が責任を持って権利を行き届かせるようにする必要が
あるというのが私の考えです。



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コメント
この記事へのコメント
途方もなく長い時間がかかるでしょうね。
”実感”が伴うエンパワメントの機会を提供できればよいのですが、社会資源がほとんどない地域では困難を究めます。

>ろう者によるろう者の手話通訳
これはもちろん必要なのですが、ろう通訳者像が整理されないまま「ろうであれば出来る」という風潮も見受けられます。
ろうが通訳をするのであれば、それなりのトレーニングは必要でしょうし、何よりも"日本語"に精通していなければいけないのですが、そういった視点がすっぽり抜け落ちていることに危惧を覚えます。
これからの課題でしょうね。
2012/02/06(Mon) 22:45 | URL  | アセロラ黒酢 #Gs2jfAKg[ 編集]
貴重なコメントをありがとうございます。

社会資源が豊富な地域は、手話を福祉の域から脱して
エンターテイメントの域に到達しつつあるように感じます。それはそれで良い面もあるのですが、そちらばかり目が行くようになって、恩恵を受けるろう者とそうでないろう者の格差が広がりつつあることに危惧を感じています。
中央と地方どちらにも悩みは抱えていると思います。

○ろう者によるろう者の手話通訳
おっしゃる通りですね。どのような人が好ましいか、
ろう通訳者像が整理される必要がありますね。

2012/02/06(Mon) 23:01 | URL  | Masa #-[ 編集]
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